スケルトン&インフィルは,家具や建具,間仕切りなどモバイルな部品でフレックスな構造を内装し,建物のストック性と生活のフロー性を両立する住宅と建築のシステムです.
このシステムは,太い柱と梁で組んだ大断面軸組のスケルトンを障子(しょうじ)や襖(ふすま)で間仕切り,行灯(あんどん)で照明し,火鉢や炬燵(こたつ)で暖房してきた日本の住まいに発しています.重ねる,畳む,巻く,入れ子にするといったインフィルの共通性からコンパクトカルチャーと呼ばれる伝統文化です.
デザインリーグでは,70年代には,RC造のスケルトンにパーティクルボード塩ビシート貼りのインフィルを,80年代には,大断面集成材のスケルトンに合板のインフィルを組み合わせ,その現代化を図ってきました.
そして90年代には,皮剥ぎ自然乾燥した杉檜などの丸太を用いた大スパン架構と軸組の「スケルトンログ構法」を,2000年代には,金物が見えない大断面軸組の「スケルトンドミノ構法」を開発しました.
これらのスケルトンに幅接ぎ集成板のインフィルを組み合わせ,安全・健康・環境に配慮したエコロジカルでサステナブルな公共建築や住宅を追求しています.